「まずは、精進」
おごらず、なまけず、常に己に厳しく精進して商いに励む…天秤棒が生み出した商いの真理、先達の極めた「てんびんの道」まずは、精進、精進。「近江てんびんの会」は先達の極め培った偉大な教えに導かれ集まった現代の近江商人達の会です。
天秤棒一本肩に掛けて全国を股にかけ商いを行なった先達を見習い、手本にしてまいりました。そして、近江ならではの銘品を選りすぐり、技術と伝統に裏付けされた風味を一堂に集め皆様におとどけすることができました。ぜひ一度、ご賞味下さい。
商いの心 三方よし
売りてよし、買いてよし、世間よし

「三方よし」とは、近江商人の活動の理念を表す代表的な言葉で、「売り手よし、買い手よし、世間よし」の精神として知られています。 現代社会においては、取引の際に売買当事者双方のみならずその取引自体が社会をも利する、ということがいえるでしょう。
その原典となるのが、江戸時代中期の近江商人である中村治兵衛が孫に遺した「書置」ですが、この中に 「三方よし」の文字は存在しません。 何故なら、この言葉は近江商人の活動や精神を研究している現代の研究者が考案したものであるからです。
「書置」には、「たとえ他国へ行商に参り候ても、この商内物、この国の人一切の人々、心よく着申され候ようにと、自分のことに思わず、 皆人よき様にと思い」とあり、「自分のことよりもお客のことを考え、行き先(商売に回る地方)の人のことを大切にして商売をする」という 近江商人の商道徳の真髄が示されています。
